本取組は、「多文化社会における英語による発信力育成:グローバル時代に活躍するための多元的学士力向上プログラム」というタイトルが示すように、学士レベルでの「発信力の育成」に重点を置いたプログラムです。
日本人は一般的に、自ら主張するということが少なく、さらにそれが外国語である英語となると、極端に寡黙になってしまうことが多いように思います。本取組では、国際ワークショップや国際シンポジウムを通じて「実体験に基づく異文化理解」を深め、自信を持って自らの意見を発信していける学生を育てます。さらに、それらの国際ワークショップや国際シンポジウム、卒業論文中間発表会を学生中心に企画・運営させることによって、企画・運営力も育成し、単に人前で英語が上手に話せるというのではなく、自ら情報発信の機会を生み出していける学生を育てます。また、大学教育における集大成である卒業論文については、中間発表会の模様の動画と電子ジャーナル化した卒業論文の両方をインターネットを通じて世界へ発信することによって、話し言葉と書き言葉の両面で情報発信を行います。このようにグローバル時代に活躍するために必要な「総合的な学士力向上」を多元的に目指すプログラム。これが本取組です。
本取組には、三つの大きな柱があります。それぞれ「企画・運営力の育成」、「情報発信力の育成」、「異文化理解力の育成」となっています。これらの力をもって、学士力の向上をはかり、地域社会へ貢献し、また国際社会にも貢献する人材を創出していこうというものです。これは、私たちの学科が掲げる「多文化共生が進むグローバル社会の第一線で活躍できるよう、すぐれた語学力に加え、十分な異文化対応能力と国際理解力を備えた人材を育成すること」という目標とも合致しています。
企画・運営を行う学生と教員が力を合わせて運営することにより、学生の持つ可能性を最大限にまで引き出すことができると考えています。教員組織の中の情報発信担当は、本取組で新たに雇用する嘱託講師がその任にあたり、プログラム全体を見渡しながら情報発信を促進する、もし本の作成にたとえるならば、編集者的な役目を果たします。また、私たち英米学科が属する外国語学部や、学内の国際教育センター、英語教育センターも広い意味で本取組を支えます。