本学外国語学部英米学科における取組「多文化社会における英語による発信力育成―グローバル時代に活躍するための多元的学士力向上プログラム―」が、平成 21 年度大学教育・学生支援推進事業【テーマA】大学教育推進プログラム(文部科学省) に採択されたことを学長として大変嬉しく思っています。
南山大学外国語学部英米学科は、優れた語学力に加え、多文化・国際理解力を備えた人材を育成することを目標としています。本取組はこの目標にさらなる発展をもたらすものであり、具体的には以下の特徴を有しています。
(1)「読む・書く・聞く・話す」のその先を目指し、大学院レベルではなく、「学部レベル」において専門的な内容を世界に発信していく「挑戦」であること。
(2)インターネットという現代のツールを使いつつ、しかし仮想体験ではない「実体験」を重視して新の国際理解を目指すプログラムであること。
(3)英語力向上のプロジェクトであると同時に、学生の「企画・運営力」の育成も目指しているプロジェクトであること。
本取組において学生は、海外提携校からの教員および学生の招聘による国際ワークショップの開催、海外提携校での合同開催シンポジウムにおける発表、それらのワークショップ・シンポジウムの学生主体による企画・運営などを体験することになります。 それらをとおして、実体験に基づく異文化対応能力・国際理解力、英語を使用言語とする情報発信能力、主体性のある企画・運営力を多元的に習得することが強く期待されます。
本学は「語学の南山」として絶えざる自己改革という挑戦を続けていますが、近年はさらなる国際化をめざし、全学部において、英語「を」学ぶ、から、英語「で」学ぶこと、また学生のみならず教員・研究者も含めた双方向での交流を重要視しています。国内外において学生および教員の相互交流をおこなう本取組はその目的を推進するものであり、また、学部レベル (学部学生) におけるワークショップ・シンポジウムの企画・運営や、研究成果の世界に向けての発信という「挑戦」は本学グランドデザインにある「絶えざる自己改革」の一翼といえるでしょう。
本取組は優秀な学生が集う「南山だからできる」プロジェクトであり、また学生の実力を最大限に引き出すものであると大いに期待しています。
南山大学長 ミカエル・カルマノ