受験生の皆様 FAQ(よくある質問)
Q.人類文化学科で何が学べるのですか?
学科の学びは、哲学、言語学、文化人類学、考古学・文化史という4つの大きな柱から成っています。詳しくは以下の質問・答えと学科長からのメッセージもあわせてご覧ください。
Q.文化人類学とは何を学ぶ学問なのですか?
歴史のなかで人間が作り上げてきた文化や社会をとらえる見方を学びます。世界の様々な地域に暮らす人々が、どのような文化や社会を築きあげてきたかについて学び、その違いをどのように理解したらよいかを考えます。
Q.哲学とは何を学ぶ学問なのですか?
人類の「知を愛し求める」文化の歴史を、古代から現代までの哲学者の著作を丹念に読み解いてきます。それだけではなく、自分に関心ある問題(「心とは何か」)や、現代の問題(「遺伝子を操作して頭をよくすることは認められるか?」「インターネットは社会をどのように変えるか?」)といった問題についても、理論的に考えます。
Q.言語学とは何を学ぶ学問なのですか?
ヒトと動物が違うのは、ヒトがことばを操る高度な能力を持っている点です。ヒトのことばに関する知識がどのようなもので、それをどのように獲得したかを探ることにより、人間性の核心に迫ります。
Q.考古学・文化史とは何を学ぶ学問なのですか?
人間についての物質的証拠や文字資料を基に、人間の過去を考えます。遺跡を歩いたり、土器や石器に触ったり、古文書を読んだり、図像を分析したり、実際に手足を動かして学びます。豊富な展示資料を持つ南山大学人類学博物館で実習したり、遺跡や博物館の見学もおこないます。
Q.人類文化学科での学びは何の役に立つのですか?
経済学や法律学と比べて、人類文化学科での学びは、卒業して企業でビジネスをする上で、すぐに役立つ知識を得られるというわけではありません。しかし、教員や博物館学芸員になるためには必須の知識ですし、異なる文化や宗教を理解する力や倫理的な問題について考える力は、現代社会で社会人として生活し働くうえでたいへん重要です。また、学科のどの分野での学びにも共通しているのは、自らテーマを設定して、文献などの情報を収集してそれを分析し、考察して結論を導くという訓練を積むことで、論理的な考え方が身に就くということです。卒業して社会人となるうえで、これはたいへん役立ちます。卒業生の就職先が先に挙げた学部の人と差が無いのは、このような能力が評価されているからかもしれません。
Q.人類文化学科では英語はどの程度学べますか?
英語実習はありませんが、インド・フィールドワークという文化人類学の調査実習があります。インドに行って主に英語を通じて調査をします。そのために必要な基礎的な英語、タミル語の初歩を学びます。また、文献講読という授業では、文化人類学や哲学の英語文献(外国語文献)を読みます。
Q.人類文化学科ではどのような留学制度がありますか?
南山大学の交換留学制度を使って、単なる語学研修ではなく、留学先の大学の授業に参加して学ぶ学科生が毎年数人います。また、この他にも認定留学の制度を利用したり、休学して留学する人も増えています。留学先はアメリカやイギリスが多いですが、アジアに留学を予定している人もいます。
Q.人類文化学科ではアメリカやヨーロッパのことは学べないのですか?
哲学系の教員の中には英米哲学、(ヨーロッパ)大陸哲学、古代ギリシャ哲学の専門家がいます。言語学は、特定の言語ではなく、「ヒトが持つことばというもの一般」について考えますので、世界中のどの言語に関しても、その言語が持つ仕組みについて考える際に、教員はアドバイスができます。考古学や文化人類学でも、過去には以下のようなテーマの卒業論文がありました。
・中世ヨーロッパの図像から見た死生観 ・ベネツィアの観光人類学 ・ロックの歴史 ・ファッションの歴史 ・アメリカにおけるジブリの受容 ・中世ヨーロッパの医療 ・ハリウッド映画と民族問題
Q.人類文化学科の卒業生はどんなところに就職していますか?
卒業生の就職先は、教員、公務員をはじめ、メーカー、金融機関など多岐に渡ります。南山大学の他の学部と就職先の分野や人数で差はありません。詳しくは卒業生の就職先一覧をご覧ください。
Q.日本文化学科との違いはなんですか?
学びたいことが、日本の文学や日本語教育、日本語学、日本近代史などに決まっている人はそれらの分野の専門教員がいる日本文化学科への入学をお薦めします。人類文化学科は、日本に限らず、世界の文化、社会、歴史、哲学、言語を学ぶ学科ですが、日本に関しても、中世史の専門家や日本をアジアの中に位置づけて広くとらえる考古学分野の専門家がいます。このようなテーマに関心がある人は人類文化学科をお薦めします。文化に広く関心はあるが、地域をどこにするか決めかねている人は、人類文化学科で1、2年生のうちに幅広く学んでから決めるのが良いと思います(日本文化学科のウェブページもあわせてご覧ください)。
Q.歴史や言語に関心があるのですが、どの学科で学んだらよいでしょうか?
南山大学には人文学部に日本文化学科が、外国語学部には英米学科、フランス学科、ドイツ学科、スペイン・ラテンアメリカ学科、アジア学科があります。 学びたい地域や言語が決まっている人は、それらの学科に入学するとよいでしょう。世界の文化や社会に興味があって最初は幅広く学びたいという人や、言語学、文化人類学、哲学、考古学・文化史の学び方(方法論)を先に学んでから地域や言語を決めたいという人には人類文化学科がお薦めです。