総合政策学専攻 カリキュラム
博士前期課程
総合政策学専攻では、現実に生じている様々な国際・国内問題に対して、その問題解決を図るリーダー的人材を養成します。そのため、まず社会科学の諸分野を総合的に理解する研究科選択必修共通科目を修得したうえで、国際、公共、環境の各政策領域における主要な諸問題の構造とその解決策を学ぶ各専攻科目を配置します。
現実の問題に対応していく実践的なリーダーを養成するためには、国際政策に関心のある学生は国や地域の文化・歴史観の違いを理解し、社会人ではない一般学生は実際に現場で生じているリアルタイムな問題を理解することが必要になります。そこで専攻基礎科目として、国際社会の多様な世界観を深めるための文明史科目、実務経験のある専任教員と国際、国内、環境の各分野における非常勤の実務教員による「総合政策の課題と方法」を配置します。これらの基礎科目を履修した上で各種問題とその解決方法に関するより深い理解ができるように、研究科選択共通科目と発展応用科目としての専攻科目が配置されます。
発展応用科目としての科目は、国際政策領域から国内・地域政策領域まで幅広く設定し、学生の関心のある科目を自由に選択することができます。
分類 | 専攻科目一覧 |
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分野横断的な基礎科目 | 「総合政策の課題と方法」「西洋文明史研究」「東洋文明史研究」「異文化間コミュニケーション論」 |
国際政策領域 | 「グローバルガバナンス研究」「民族紛争研究」「国際援助政策研究」「アジア政策研究」「国際経済研究」「開発経済政策研究」 |
公共政策領域 | 「行政機構研究」「社会福祉行政研究」「地方財政研究」「比較産業社会研究」「公会計制度研究」「経営管理研究」「雇用政策研究」 |
環境政策領域 | 「地球環境システム研究」「生態系保全研究」「環境政策評価研究」「環境経済研究」「環境社会心理研究」 |
博士後期課程
学際共通科目では、各専攻で専門的な知識を修得し研究を行っていく前提として、すべての専攻に共通する、「社会科学研究特論」を配置し、研究科各専攻の学際共通科目(必修2単位)とします。この科目は、1年次において修得するものとし、社会科学の諸分野(経済学、経営学、法政治学、行政学、社会学等)における最新の研究論文を紹介し、それらの研究成果に関する理解を深めます。特に研究テーマの背景、研究意義、研究アプローチ、導き出された研究成果と課題について解説し、様々な社会科学研究の方法論と政策的含意を学びます。また、これらの解説を通じて研究倫理についても理解を深めることが特色です。
総合政策学専攻では、現実に生じている様々な国際・国内問題をいち早く見抜き、その本質に迫る専門知識と分析能力を持つ研究者、またそうした問題を解決するために、総合的かつ緻密な状況分析を行い、合理的で実現可能な政策立案を担える専門家を養成するため、まず社会科学の諸分野における最新の知見を総合的に理解する学際共通科目を修得させたうえで、国際政策、公共政策、また両者にまたがる環境政策の各政策領域における主要な諸問題の構造とその解決策を学ぶ各専攻科目を配置します。但し、現実の問題に対応していく実践的なリーダーを養成するためには、特に国際政策に関心のある学生は国や地域の文化・歴史観の違いを理解する必要があります。そこで専攻基礎科目として、国際社会の多様な世界観を深めるための「総合政策特殊研究(地域研究)」「総合政策特殊研究(文明研究)」を配置すると共に、国際問題、国内・地域における公共的問題、環境問題に対応した科目を幅広く設定し、さらに実践的な応用の方法を学びます。そのため、「総合政策特殊研究(公共政策研究)」「総合政策特殊研究(国際組織研究)」「総合政策特殊研究(国際経済研究)」「総合政策特殊研究(環境政策研究)」を設置します。
以上により、現実に生じている各種問題、政策課題の深い理解を得て、より実践的な政策立案を可能とし、現実社会と向き合った研究課題に取り組むことにより、新しいタイプの大学院に対する社会的要請に応える科目配置となっていることが総合政策学専攻の特色です。