主として経済発展が人々に及ぼす影響（特に環境の側面から）に関する研究を行っています。具体的には、（１）経済発展は環境にどのような影響を及ぼすのか、（２）貿易が経済発展および産業構造に及ぼす影響、そしてその結果環境にどのような影響があるのか、（３）経済に悪影響を与えない環境政策はどのようなものなのか、（４）自然の価値を我々はどの程度のものだと考えているのか、（５）環境汚染改善は、自然の存在は、人々の幸福感に繋がっているのか、（６）経済発展に代わる政策目標として「幸福感」は代替足りうるのか、（７）将来の環境制約を考えた時の「持続可能な消費」のあり方、などについて研究を行ってきています。
　「幸せ」の決定要因は何なのでしょうか。GDPに代わる政策目標は存在しうるのでしょうか。いま、OECD、国連など多くの機関が真剣にその命題に取り組んでいます。日本は、世界は何を大切にすべきなのでしょうか。お金でしょうか？それとも大切な人と過ごす時間でしょうか？
　具体的研究対象は環境問題に限らず幅広いものを対象としています。「より良い生活」を目指すためには環境問題、環境問題、とだけ叫んでいればよいわけではありません。環境問題が他の問題と比較してどの程度重要なのか、相対的な位置づけが重要となります。環境問題以外の問題も同様です。すなわち、説得的に政策を示すためには、その政策が対象とする課題が相対的な意味でどの程度重要かについて言及する必要があります。総合的（総合政策学的）に個別の政策の重要性を議論していくことができればと考えています。