国際政治学の一分野で、国際社会における政治（国家）と経済（市場）の相互作用に注目する国際政治経済学を社会構成主義の観点から研究しています。社会構成主義は、政策アイディア、規範、信条、アイデンティティなど観念的要素の間主観性に注目して、行為主体と社会構造の相互構築性に焦点を当てた分析アプローチです。私は、市場を社会構造の一つとして位置付け、例えば貿易自由化といった政策アイディアや貿易自由化をめぐる国家間関係に加えて、実態としての市場のグローバル化に注目することで、経済と政治の相互構築性について分析しています。最近は気候変動問題をめぐる国際政治をテーマとして、再生可能エネルギー市場の形成と気候変動政策の相互関係に焦点を当てた研究を行っています。