経営学専攻 教員・研究紹介
池田 亮一 准教授(講義担当者【博士前期】)
職名 | 准教授(講義担当者【博士前期】) |
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専攻分野 | 金融経済学、デリバティブ理論 |
研究テーマ〔長期〕 | 合理的投資家による資産価格形成に関する理論及び実証研究 |
研究テーマ〔短期〕 | マクロ経済の変動要因が資産価格形成にもたらす影響についての理論及び実証研究 |
担当科目 | 社会科学研究(経営学研究概論) |
研究情報詳細 | 1985年にRajnish MehraとEdward Prescott(共に経済学者)によって発表された論文“The Equity Premium: A Puzzle”は,経済主体の合理性が仮定された伝統的な資産価格評価モデルでは,株式のリターンにおける高いリスクプレミアムが説明できないことを初めて示したものとして知られている。この論文を端緒に既存モデルの発展が積み重ねられ,同時に資本市場における様々なアノマリーも発見されてきた。中には,ノーベル経済学賞を受賞した経済学者Robert Thalerのように,経済主体の非合理性(Irrationality)を仮定することによってアノマリーの解決を図ろうとする研究も注目を浴びているが,その一方で,そのような行動経済学的説明は言わば「後付け」であり,経済現象に対する真の説明にはなっていないとの批判も根強くある。私の研究も,資本市場におけるアノマリーを理論的に説明し,さらにデータによって実証的に理論の正当性を主張するものであるが,その方法論はこの批判サイドに立つものであり,あくまで経済主体の合理性(Rationality)を前提とし,アノマリーと思われる現象を,これまでモデル上で見過ごされてきたリスクファクターや市場の摩擦によって説明することを試みている。 |