経営学専攻 教員・研究紹介
湯本 祐司 教授(研究指導補助教員【博士前期】)
職名 | 教授(研究指導補助教員【博士前期】) |
---|---|
専攻分野 | 流通論、ビジネス経済学、マーケティング論、産業組織論、人事と組織の経済学、応用ミクロ経済学 |
研究テーマ〔長期〕 | 流通・マーケティングの経済分析 |
研究テーマ〔短期〕 | 不完全競争市場における価格差別、ネットスーパーの経済分析 |
担当科目 | 流通システム論<博前>、研究指導<博前> |
研究情報詳細 | ゲーム理論や情報の経済学などミクロ経済学の分析道具を用いて、主にマーケティングや流通現象の理論的研究をしてきました。たとえば、需要不確実性下において返品制と再販制は実質的に同じ経済的機能を果たすことを明らかにするとともに、これらの制度の導入によって企業の利潤だけでなく消費者厚生も向上することを示して、再販制原則禁止に疑問を投げかけました。また、市場支配力をもつ大規模小売業者はパワーシフトの結果として積極的にプライベートブランドを活用するだけでなく、プライベートブランド自体がパワーシフトを加速させるものとなることをモデル分析から理論的に示しました。近年では不完全競争市場における価格差別を主な研究テーマとしています。これまでにもスーパーの既存店舗を利用したネットスーパー事業が競争に及ぼす効果についてモデル分析をおこないました。ネットスーパー事業が配送費用の点で効率的であるほど、競争が激化してスーパーの利潤は減少するが、消費者余剰は増加するので、この意味でネットスーパー導入によってスーパーと消費者双方がwin-winの関係になる状況はなかなか生じ難いことを示しました。現在進行形の研究としては、たとえば不完全競争市場における価格差別が企業の価格を低下させるような全面価格競争(all-out price competition)やその逆の現象を引き起こす条件について焦点をあてて研究しています。 |