測度論的確率論をもとにした数理統計学の理論を幅広く研究しています（多変量解析や時系列も含）。言ってしまえば、確率・統計理論の基礎研究です。その中でも、非正則性があり統計モデルの推定ができない、あるいは確率変数の分散が無限大となってしまうという特異性のある場合を研究しています。ただし、純粋な理論だけでなくそれらの応用研究も時々研究します。例えば確率的な漸化式の研究です。これは計量ファイナンス分野におけるGARCHモデルの基礎となる理論です。あるいは、保険数理で用いられるポアソン・クラスター過程の研究等です。その他、経済学や偶然に関わる政治哲学などを視野に入れています。その他の研究は、ポスドク～就職に至る時代に非常に嫌な思いもしたので、社会について考えるようになったのがきっかけです。純粋に理論的な研究は非常に楽しいのですが、今の世の中を見ていると、今（未来でなく）を良くすることにも貢献したいという思いに駆られるからです。