私の専門分野は、統計学・応用計量経済学です。具体的には、ある経済テーマについて、経済理論をベースにした仮説を設定し、この仮説が現実の経済にあてはまっているのか、経済データと統計手法を利用して、検証しています。その際、統計手法もいくつかあるので、そのテーマに最適なものを選ぶことになりますが、そういった統計手法の妥当性を検討することは楽しい作業といえます。実は、このような統計手法に完璧なものはなく、何らかの問題点があったり、ある仮定を前提にしたうえで利用しています。また、統計手法も、パソコン性能の向上といった技術的な要因や時代の流れにより、ずいぶん変わってきました。そこで、より完成度の高い統計手法を得るために、今後もいろいろな手法を研究していきたいと思っています。
　なお、今まで取り組んできた経済テーマとしては、M&A、生産性、技術進歩率、経済成長、情報化、消費、設備投資、研究開発投資などであり、その他、医薬品産業や地域金融といった産業分析や国際比較研究があります。特に、最近は、地域経済や経済格差といった研究テーマに取り組んでいます。