南山大学 国際教養学部 Faculty of Global Liberal Studies

深めて!南山GLS 学生の活躍 学生コラム

英検1級を4ヶ月で合格した勉強方法

2022.12.05

ライティングセンターTA:井伊史也

本コラムでは、私がわずか4か月で英検1級に合格した勉強方法を紹介します。英語の学習方法に困っている方や、今後1級を受験される皆さんに参考になり、お役に立てれば幸いです。なお、市販のテキスト等の評価はあくまでも個人的な経験に基づくものです。

〈一次試験〉

・使用したテキスト等

英検1級でる順パス単(5年前に購入したため、現在は表紙が変わってます)

英検1級ライティング大特訓(2次試験対策にも使用できます)

英検1級予想問題ドリル

英検1級面接大特訓(1次試験ではあまりおすすめしません)

The Economist (難易度が高い英字新聞のためThe Japan Times で代用可能)

BBCCNNHULUYou Tubeで視聴できます)

テキストImage-3.jpeg

・学習期間

 私は、本試験の4か月前から試験対策を始めました。1か月目は主に単語の学習に時間を割き語彙を増やしました。最初は、ほぼ分からない単語ばかりで私自身も初見では、3割しか分かりませんでしたが、単語力を身に付けるだけで易しい洋書やThe JapanTimesなど理解できるようになると思います。2か月目はThe Economistを毎日読み高難易度の文法と単語に触れ、2次面接で必要な時事と教養も身につけました。同時にBBCCNNなどの英語ニュースを試聴し、アメリカ英語とイギリス英語に慣れるようにしました。ライティングはかなり遅く3か月目から対策を始め毎日The Japan Timesの記事から気になるものを1つ選び要約しました。過去問対策は試験本番の3週間前から解き始めました。英検1級は過去問を2年分解いて問題の特徴・傾向を捉えることをお勧めします。ホームページに過去1年分の過去問が掲載されているためそちらもうまく活用してみてください。2次試験に関しては、1次試験のWritingとかなり近いトピックが出題され、対策期間が短いです。私は、Writingの対策をする際に時事・教養を身に付けたので、英語で意見を述べることに重点をおきました。

   

・対策

 Readingは、単語力を増やしその単語を毎日復習することが重要です。1級の単語帳に記載されている単語は、大学の英語の講義でも使用しない難易度が高いものです。本番の試験では単語が25問と問題数が多く、長文読解でも高難易度の単語が続出します。私はパス単を活用し単語量を増やしましたが、単語の勉強方法を確立していなかった私は、どのような方法が一番効果的かを模索し、パス単についている音声をシャドーイングしながら紙に書く方法が効果的でした。この方法で1日約100単語、1ヶ月でパス単に記載されている2400単語全て暗記し、必ず単語の復習もしました。いくら単語を全て暗記しても毎日復習しなければ、単語は忘れてしまうので毎日就寝前に復習をし、全て暗記しました。

 単語力がついた後は、毎日1時間The Economistを熟読して読解力を上げました。分からない単語は蛍光ペンで線を引き、ノートにその意味と例文を書きパス単に追加で単語の暗記をしました。

 Listeningは、幅広いジャンルの教材を使用することをお勧めします。本試験では、主に会話、講義とインタビューの3つから構成されているからです。1級のリスニングは、話すスピードが早く講義では情報量が多いのが特徴です。私はBBCCNNを視聴しスピードの早い会話に慣れるようにしました。ここでも、聞いていて分からない単語は必ずノートにまとめ復習しました。過去問を解いていくうちに私は講義が苦手だと実感したためTED TALKを試聴し、膨大な情報を一つ一つ確実に理解しながらメモをとる練習をしました。英検のリスニングは他の英語試験と異なり問題の先読みができるため、講義を聞く前に問題文を読み何を聞き取れば良いのかに注意を払いながら本番に挑みました。

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 Writingは、時事ニュースやトピックやアカデミックに関連したトピックからの出題が多く、例えば、民主主義の利点や臓器移植に賛成か反対などがあります。本試験では、出題されたトピックに対し、最低3つ理由を絡め説明する必要があります。英語ができても知識不足であれば、書き上げることができません。私は、対策方法として「ライティング大特訓」に記載されているトピック全てに賛成と反対の理由を3つずつ、具体例を用いて説明できるようにしました。また、「ライティング大特訓」はエッセーの書き方のこつやフォーマットが記載されているのでライティングが苦手な方でもこの1冊を完璧にすればかなり力がつくと思います。私は、ライティングが苦手で自身がなかったため、「英検1級面接大特訓」に載っているトピックもカバーし、多くのトピックに触れるようにしました。

 上記の方法で時事や教養の知識をつけた後はひたすらエッセーを書く練習をしました。私は、英字新聞を要約し、賛成・反対の理由3つを250語にまとめ、試験直前まで毎日必ず1記事要約していました。幸いなことに姉が英語の教員であったため作文は姉に添削してもらい、フィードバックをもらいました。

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〈二次試験〉

・使用したテキスト等

英検1級面接大特訓(英検1級ライティング大特訓と併用が効果的です)

英検1級ライティング大特訓(1次試験で使用したものと同じものです)

    BBCCNN

・対策

 Speakingは一筋縄ではいきません。本番の試験では、初見の時事や社会問題が5つ書かれているカードを渡され、1分でトピックの選択と意見をまとめ、2分でスピーチをする形式です。最後に、面接官2名からの逆質問があります。トピックはwritingセクションで出題されているものとほぼ同じですが、政治に関連したトピックが多い印象です。スピーチ後に面接官2名からの逆質問でスピーチの内容の深掘りがあるため、幅広い知識、教養と論理力を身につける必要があります。

 基本的な対策方法はWriting と同じですが、スピーチとなると難易度は格段に上がります。限られた時間で論理的かつ一貫性のあるスピーチをするのは大変難しいです。私は日々最低10回ほど姉とスピーチ練習をしました。2次試験で気をつけて頂きたいことは、原稿を作り暗記しないことです。2次試験の準備期間は1ヶ月もなく、原稿を作ると時間がかかり非効率です。また、緊張で頭が真っ白になることも考えられます。私は、Writingセクションでインプットしたトピックに賛否の理由3つと具体例を英語で暗記することで、かなり時間を省くことができ暗記したキーワードに少し言葉を付け加えることで、一貫した論理的なスピーチをすることができました。

〈終わりに〉

 私は、以上の勉強方法で試験結果81%獲得で合格できました。かなり難易度の高い試験です。しかし、1級の試験対策をすることで高難易度の英単語を駆使し英語で時事ニュースの討論やゼミで使用する英語の論文が問題なく理解できるレベルに到達します。また、TOEICIELTSTOEFLなど英検以外の試験でも太刀打ちできる単語力と読解力がつくため少しの対策で高得点を狙うことも可能です。

 英作文の添削、2次面接の練習や学習方法に関する質問のある際は是非GLSラーニングコモンズに足を運んでください。皆さんの健闘を祈っております。

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