深めて!南山GLS 学生の活躍 学生コラム
卒論を書く時のアドバイス--私の経験から--
2022.10.19
ライティングセンターTA: M
皆さんもこれから色々な授業を受け、自分の興味ある分野に絞って卒論を書くと思います。ここで私自身の3年から4年(現在)までの経験を紹介します。「私の場合はこのようなことに気をつけて卒論を書いています」という、ちょっとしたアドバイスです。
卒論を書く時、一番大事で、初めに決めないといけないのはテーマです。今回はテーマを決める時や実際に卒論を書く時に私が注意した点を紹介します。
Ⅰ. テーマを決める時:
悪いテーマの例3つ
- 漠然としたテーマ
例えば、アイデンティティに興味あるとしても、何のアイデンティティなのか(文化的アイデンティティ?ジェンダー・アイデンティティ?)?誰のアイデンティティ(移民?ハーフ?)なのか?が漠然としていると、良いテーマになりません。そこで、テーマの対象をはっきりすることを心がけました。
- 参考資料が少ないテーマ
これまであまり研究されていないテーマを取り上げるのは、十分な先行研究を収集できない恐れがあり、かなり難しいと思います。
- すでに多くの研究結果が出されているテーマ
卒論はオリジナリティがあることが大切なので、全く同じ研究で、すでに結果が出されたものは避けたほうがよいと思いました。
注:卒業することが一番大事なので、書きやすいテーマを選ぶのも大事!
良い参考資料の特徴
新しい、信用性の高い、研究者や専門家が書いた本や文献をもとにさまざまな視点を含めるように心がけています(ただし、卒論の中心となるテーマから話を広めすぎないように)。
Ⅱ. 卒論を書く時:
- とりあえず書き始める
何章で何を書くのがまだはっきりしなくても、書けるところから書き始めましょう。中国語で「万事开头难」という言葉があります(日本訳は「全てのことは初めるのが一番難しい」です。)が、書き始めれば、そこから進みやすくなると思います。もちろん、沢山資料を読んで、先行研究に進んでいくのが書くことの前提となります。
- 根拠のない自己主張にならないようにする
研究は客観性を保つことが重要です。私たちが持っている「中心思想」(卒論で一番言いたい主題)は、根拠のあるものでなければいけません。他の研究者の研究結果を用いながら論じるようにしています。
- 引用過多で描写になることを避ける
卒論は、他の研究者の文献や本を多く引用しますが、それが主体となり、自分の分析や考察がなければ、いい文章とは言えません。例え歴史背景や社会背景などを取り扱うとしても、疑問を投げたり、根拠のある論述を加えるのが良いと思います。
- TAとしてのアドバイス:
さてここからは、TAとしての一言です。
- 質問や悩みがある時は先生と相談する
テーマが漠然としてなかなか収まらない場合、指導の先生や信頼して頼りにしている先生方に相談してみましょう。先生から何らかのヒントをいただけるので、もっとスムーズに進められると思います。また、4年生の先輩やすでに卒業した知り合いと相談しても良いでしょう。
- 卒論に関連する本や資料を沢山読む
3年次から指導教員の先生に「沢山本を読んでください。」と教えてもらったのですが、ちゃんと先生の話を聞いていなくて、卒論関連の本もあまり読まなかったことに後悔しています。もしその時もっと読んでいたら、4年次の学びはもっと順調に進められたはずです。なので、皆さんも早いうち(4年生になるまで)、沢山の本(10冊以上)や資料(論文など)を読んでいきましょう。
- 細かく計画を立てる(一日に書く字数まで)
- 時間管理をする
就活や大学院の試験勉強などで忙しいと思いますが、時間管理と計画を立てるのがとても重要です。私の場合は、毎日のやるべきことを紙に書いて机に貼ったり、手帳に書いて、自分の長期的なスケジュールに合わせて、卒論に使う時間を調整したりしています。大学院試験も夏と冬二回受けるため、時間の使い方は1〜3年生の時より重視しています。
- 精神管理、休むことや遊ぶことも大事
卒業することも大事だと思いますが、自分のメンタルケアも大事です。なので、もし疲れとストレスが溜まっていたら、焦らず、卒論を書くことから離れて、1日休んでもいいと思います。友達と会って遊んで、家族や先生と相談して、そばにいる人の力を借りましょう。
卒論を書くことは大学四年の一つ大きな仕事です。皆さんが良い卒論を書けるように、応援しています〜!