南山大学 国際教養学部 Faculty of Global Liberal Studies

深めて!南山GLS 学生の活躍 学生コラム

海外経験が自身にもたらした魔法

2021.11.24

ライティングセンターTA

 私がTAを務めさせていただいて学部生の方にお伝えしたいことは、海外生活は自身にあらゆる変化をもたらすという事です。約3年半父の仕事の都合でメキシコに住んでいました。滞在前は、サボテンがあちらこちらにあり陽気な男性が常に歌っているイメージを持っていましたが、住んだ地域は思ったよりも都会で想像とのギャップに驚きました。

 海外経験がなかった私は、言語や文化が異なる国に住むことに対して大きな不安を抱えており、治安が比較的良い不自由なく生活できる日本にこのまま住んでいたいと思っていました。いざメキシコに住むと、早速言語の壁に衝突しました。出航前に英会話スクールに通っていても、自分の英語コミュニケーション能力の欠如をひしひしと実感したり、文化の違いでクラスメイトと対立したりしたこともあります。最初は文化や環境の差異に戸惑いましたが、最終的にはメキシコに住んだ経験が自分に大きな変化をもたらしました。

 まず、世界の様々な問題を知り広い視野を持てるようになります。メキシコは貧富の差が極めて大きく、スラム街のような貧しい地域がいくつかありました。私が住んでいた場所は裕福でしたが、裸足で街を歩いている人や貧困が原因で学校に通えない子どもたちを何度も見かけました。国によって深刻な貧困問題を抱えていることをはじめて知り、どのようにして彼らを救えるのだろうかと考えるようになりました。日本人は優柔不断でクリアな答えがないとクラスメイトから指摘されたことから、国が違うと物事の考え方も異なると分かり、互いの違いを受け入れる異文化理解の大切さを学びました。

 母国にいるだけでは、偏った視野だけで物事を捉えてしまいます。異国に住みそこでの言語、環境、文化すべてが未知のものであり、同時に世界の諸問題に目を向けるようになり、異文化を寛大に受け入れることの大切さを知るようになります。「海外に住んでみたい、異文化に触れたい、世界の問題に興味がある」と思っている学部生の方には、コロナ情勢が落ち着き次第ぜひ外国に住み、みなさんだけの貴重な経験にしてみてください。そして、滞在を通して自身の内面に大きな魔法がかかるかもしれません。

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