南山大学 国際教養学部 Faculty of Global Liberal Studies

深めて!南山GLS 学生の活躍 学生コラム

タイ山地民と国際教養学部を繋ぐコーヒーの絆

2021.08.02

【投稿者 お魚さん】

こんにちは、国際教養学部3年生のお魚です。この記事では、「国際教養学部タイプロジェクト」や、大学祭で開催される「タイカフェ」についてお話します。

タイカフェプロジェクトは、国際教養学部の平岩教授と、そのゼミ生の方々が始められたもので、年々と受け継がれているものです。そしてタイカフェとは、南山大学大学祭にてタイプロジェクトに所属する学生たちが運営するカフェのことです。主に学部1年生が中心になって行っています。「カフェ」といっても、販売するのは「コーヒー」のみです。それは「ルンアルンコーヒー」といい、タイの山岳少数民族と深い関わりを持っています。

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タイ北部の山岳部には、多くの山岳少数民族が暮らしています。子どもたちの学校へ通いたいという気持ちとは裏腹に学校のない村が多いため、子どもたちは遠い隣村まで歩いたり、寮に寄宿したりしなければなりません。そこで、ルンアルン(暁)プロジェクトは、子どもたちが安心して暮らし、職業訓練ができる「リス生徒寮」として1987年に始まりました。現在は1995年に誕生した「暁の家」という生徒寮にて、山岳少数民族の中高生が寮生活を送っています。さらに、同プロジェクトは農業を営む山地民たちが長く続けていける農業として、コーヒー栽培にも取り組むようになりました。生徒寮の生徒や山地民の人々と協力しあって活動しています。そのコーヒーこそ、「ルンアルンコーヒー」です。

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2019年の大学祭では、19名の学生と、国際教養学部の平岩教授とでカフェを運営し、学部の仲間や教授のみならず、一般の来場者の方々にもカフェへお越しいただき、約400名の方々にルンアルンコーヒーを飲んでいただけました(詳しい様子は学部のFacebookに掲載されています)。このコーヒーの他にタイの民芸品も販売し、その売り上げは山地民の人々の生活や教育支援に使っていただくのです。

タイカフェプロジェクトを通して、タイから離れたところからでも、誰かのためにできることがあると身を持って経験しました。販売のために大学構内を宣伝して回ることもしましたが、ここで勇気を出して声をかけたり、大きな声で宣伝したりすれば、タイの人の役に立てるのだと思ったら、とても力がわきました。自律的な使命感で、活動を全うできました。そして、メンバー同士で連携を取りながらコーヒーを淹れたり、販売したりすることで、さらに効率良く大きな成果が得られることも学びました。

昨今の感染症拡大の影響で、現在の1,2年生でこのプロジェクトを知っている学生は多くないでしょう。本記事から、私達とタイの山地民を結ぶ「コーヒーの絆」を創りあげる活動に少しでも関心を寄せていただけたら幸いです。

(タイカフェプロジェクトのメンバーは、翌年の2月ごろに暁の家に研修に行きます。暁の家に研修に行った先輩方の経験談は、同ホームページ内の「深めて!南山GLS」の「タイ研修」から読むことが出来ます。あわせて御覧ください。)

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