学科での学び 特徴的な授業
アイデンティティ研究ゼミ
2023.06.02
科目名 | アイデンティティ研究ゼミ |
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担当教員 | 川浦佐知子 |
授業概要 | ゼミではインタビュー調査によるデータ収集を行い、それを分析して論文作成を行います。語られた内容をデータとして扱う質的研究には、統計や実験のような数値を扱う量的研究とは異なる難しさがありますが、独自の面白さがあります。 インタビュー調査を行う研究では、研究対象者に対する倫理的な配慮がきちんとされていることが担保されなくてはなりません。そのため、研究実施にあたっては、「研究倫理審査申請」を行うことが必要となります。大学の委員会へ向けて書類を作成する過程は、研究の軸を定める過程でもあります。 研究課題は自分の興味関心を深めることで決めます。ゼミでは各自の研究発表(文献発表、及び分析発表)に重きが置かれます。自分の発表に対する教員や他のゼミ生からのコメントを受け、2年間かけて自分の研究を育てていくことになります。データ収集の方法や分析の仕方については、3年次に「質的研究法Ⅰ・Ⅱ」を履修することで習得します。 3年次春には「質的研究法Ⅰ」を履修しつつ、文献収集とそのレビューを行い、研究の問いを明確にします。3年次秋には「倫理審査申請書」を作成・提出。質的研究法Ⅱを履修しつつ、実際にインタビュー調査の手法を習得します。4年次春には文献研究、データ収集を重ね、4年次秋には首尾一貫性のある研究論文の作成を目指します。 一つの問いを自分なりに探究し、納得のいくかたちにまとめることは、大学生でなければできない体験だと思います。2年間、「研究」という営みに携わるなかで壁にぶつかることもあるでしょう。その壁をゼミの仲間とともにどう乗り切るのか。壁の乗り越え方にこそ、成長の鍵があると思います。卒業後、どのような進路に進むにしても、そこで獲得されたものは自分の宝になると思います。 |