学科での学び 特徴的な授業
質的研究法Ⅰ、Ⅱ
2023.06.02
科目名 | 質的研究法Ⅰ、Ⅱ |
---|---|
担当教員 | 川浦佐知子 |
授業概要 | ・この授業は講義、及び演習形式で行われます。 ・社会科学におけるデータ収集法、データ分析法のあり方を、質的研究と量的研究を比較しながら検討します。 ・インタビュー調査の手法、及び分析法を習得します 授業内容: 研究法のベースには「人間観」があります。授業ではまず、質的研究の基盤となる社会構成主義について理解を深めます。その上でインタビュー方法、分析方法(K J法、GTA法、ナラティブ分析)について学びます。学生は各自、自分の研究の問いをたて、それを深める形でインタビューの問いを作成します。ロールプレイを行なってデータ収集、逐語作成、ナラティブ分析を行い、データ収集から分析までの一連の流れを経験します。 |
科目の全体像 | 南山大学シラバス参照 |
開講時限 | 質的研究法Ⅰは第2クォーター開講、質的研究法Ⅱは第3クォーター開講 |
学生の感想・コメント | ・課題は毎回、授業内で他の学生とペアになって分かち合いをした。毎回異なる人とやり取りをしたので、様々な意見交換ができてよかった。 ・教員が一人ひとりの研究に丁寧に向き合ってくれた。質的研究法ⅠとⅡを受講したことで、自分の研究したいことがかなりはっきりした。 ・課題として持ち帰って学習することに偏らず、授業内で説明を聴きながら分析実習を行いながら、進んでいったのでついていけた。 ・一つ一つの課題に対して、教員から沢山のコメントが返ってくるので、どこを直す必要があるのかをきちんと確認することができた点がよかった。 ・ステップ毎に丁寧に説明があったので、知識が身に着いた実感がある。インタビューを実際にする前に、ロールプレイで自分の質問の仕方や問いの立て方を検討できたのは、すごく助かった。 |
担当教員のコメント | 同じ場にいても、全く同じ体験をしている人はいないと言っていいでしょう。その積み重ねが私たち一人ひとりを作っています。まさに人に歴史あり。インタビューというのは、そうした歴史を語り手と聞き手が一緒に紐解く時間です。目の前の相手が語ることを一心に聴き、訊くことは、研究のためのデータ収集ということ以上の意味を持ちます。他者の経験に興味を持って寄り添うこと。相手の語りを理解しようと努め、時の応じて問いかけること。そうした経験は、「きっと〜であるに違いない」、「〜であるなら〜であろう」という、自分の想定を覆し、研究しようとする者の目を見開かせてくれるでしょう。 |