上智大学創立100周年・南山大学外国語学部創設50周年記念 「日本で暮らす外国とつながる子どもたち-教育現場で求められていること-」

日時:2013年10月12日(土)9:40~17:00
場所:南山大学名古屋キャンパス R棟 フラッテンホール
参加者:約200名

日中まだ暑さの残る秋晴れの連休初日、上智大学創立100周年・南山大学外国語学部創設50周年記念事業の一環として、シンポジウム「日本で暮らす外国とつながる子どもたち-教育現場で求められていること-」が開催されました。土曜日にもかかわらず、県内外から200名を超す参加者が訪れて下さり、熱気にあふれる会場内でした。また、大学関係者のみならず、近隣小中学校教職員や役所関係者の方々も多数ご来場され、今回の企画に対する地域社会の関心の高さを窺うことができました。

シンポジウムでは、人の国際移動が進む中で、かつてのように「外国人」という国民国家を基にした表現ではおさまりきらない、さまざまな背景をもつ「外国とつながる子どもたち」をとりまく課題について、専門家や実践活動をしている学生たち、および、静岡県浜松市にある南米系日系人の子どもたちのための学校「ムンド・デ・アレグリア学校」校長(南山大学卒業生)が、発表を行いました。また、第一部と第二部の間に行われた「ムンド・デ・アレグリア学校」生徒によるペルーの民族舞踊は、このシンポジウムに華を添えてくれました。発表後の質疑応答では、実際に地域で支援活動を行っている現場の方々から、貴重なコメントや質問が相次ぎました。

当シンポジウムをきっかけに、上智大学・南山大学両学において、この問題に関わる人々、また、実際に「外国とつながる子どもたち」を支援されている公的機関、地域社会の人々との絆がいっそう深まり、様々な課題を継続的に考え、助け合っていくことが実現されれば幸いです。

末筆ながら、当日ご参加くださった皆様方に、この場を借りて、改めてお礼申し上げます。尚、今回のシンポジウムの成果を含め、「外国とつながる子どもたち」の問題をとり上げた書籍が、今年度中に、南山大学ラテンアメリカ研究センターから出版される予定です。ご関心をお持ちいただけます方は、お気軽に同研究センター(http://www.ic.nanzan-u.ac.jp/LATIN/index.html)へお問い合わせください。

以下に、シンポジウム当日の詳細を記します。

第一部講演者:
・杉村美紀(上智大学総合人間科学部教育学科教授)
 「多様化する日本の学校教育と多文化共生の課題」
・牛田千鶴(南山大学外国語学部スペイン・ラテンアメリカ学科教授)
 「母語教育の重要性-学力への影響を中心に-」
・Felipe Muncada(南山大学総合政策学部総合政策学科教授)
 「在日フィリピン人の家族と子どもたちの様相」
・宮崎幸江(上智大学短期大学部英語学科准教授)
 「多文化の子どもと保護者のエンパワメント」
・松本雅美(在浜松市南米系学校ムンド・デ・アレグリア理事長)
 「豊かな心と生きる力を育むための新たな学校を目指して」

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           第一部講演者

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ショータイム発表者:ムンド・デ・アレグリア学校生徒による民族舞踊

第二部報告者:
・上智大学短期大学部サービスラーニング「多文化の子どもと居場所」
・南山大学スペイン語部「ムンド・デ・アレグリア学校での活動」
・南山大学人文学部日本文化学科坂本正ゼミ「外国籍の子どもと日本語教育」
・上智大学パッサレーラ・アルコイーリス「ブラジル人学校との文化交流」

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            記念写真
(以上、掲載写真撮影者:上智大学 大日方聖信様)
symposium poster

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