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【学生たちの声】ドイツ歌曲に導かれて−私とドイツ学科
2019年07月05日
受験のきっかけ
私がドイツ学科を受験したのにはあるきっかけがありました。14歳から続けていた声楽のとある催しで、楽曲の選曲条件がドイツ歌曲での参加というものだったのです。初めて歌ったドイツ語の歌。それは、子供の頃から耳馴染みのあるブラームスの子守唄でした。素朴で力強く、しかし柔らかなその調べは私とドイツ語との初めての出会いでもありました。
ちょうどその頃、通っていた高校で南山大学を受験するにあたり、外国語学部のどの学科を志望するか迷っていました。私はまさに取り組み始めたドイツ歌曲を通して、ドイツ語を一から勉強してみたいと思うようになっていきました。
ぼんやりと憧れを抱いていたヨーロッパの音楽史。私には幼い頃からウィーンオペラ歌劇場に行ってみたいという夢がありました。それまでウィーンでの公用語がドイツ語であることすら私は知りませんでした。イタリア歌曲しか歌った事がなかった私は、音楽祭でブラームスの子守唄と甲斐なきセレナーデというドイツ語の歌をマスターし、沢山の観客の方の前で発表し、益々ドイツ語への興味と関心を深めていきました。
入学後の挑戦
入学してからはドイツ語の文法以外にも、ドイツ語で全て演じるドイツ語劇のクラスを受講し、一年間みっちりとドイツ語の発音と演技に必要な表現の仕方を学びました。ここでは沢山の上級生の方々との出会いもあり、先輩方から様々な経験談を伺い、貴重な体験をさせて頂きました。語劇を指導していただいた先生は、ドイツ語劇ではもちろん、大学内で毎年開催されるドイツ語のプリテーション(暗唱)大会や、駿河大学での暗唱大会の際にも、経験のない私にゼロからご指導してくださいました。
私は一年生の夏、初めての暗唱大会にエントリーしました。授業の空いた時間やお昼休みなどにも先生に時間を作って頂き、全力で臨みましたが、結果には繋がらず大変悔しい思いをしました。リベンジを込めて二年生時にチャンレンジした駿河大学では、ドイツ学科で出会い、ずっと色々な活動を共にしてきた親友とペアを組み新たな気持ちで臨みました。その時は入賞したいという想いより、今まで一生懸命友人と練習してきた成果を楽しく表現したい!というどこかわくわくしたような気持ちで、コメディータッチな「医者と患者」という寸劇を披露しました。結果は十二組中なんと第一位に。この時の喜びと感動、それまでお世話になった先生への感謝の思いは今も忘れる事は出来ません。
出会いが開く扉
新しい語学を習得する喜び、まだ見ぬ文化に触れるときめき。二年生の夏一ヵ月間訪れたデュッセルドルフでは、ホストファミリーの有難い計らいによりオペラ座で活躍していた声楽家の先生にも直接指導していただく事も出来ました。
このような素晴らしい体験も、ドイツ学科に入学できたから実現したことです。そしてなにより素晴らしい友人たち、先生方、先輩方との出会いは私にとってかけがえのない人生の宝物です。
ドイツ語の歌に出会い、南山大学に導かれた私です。それぞれスタートラインは違うでしょうが、ここにはあなただけの素敵な出会いが待っているはずです。
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2017年度入学 服部香耶