私は、二年生の時にドイツ学科での必修科目である海外フィールドワークに参加しました。人生初のヨーロッパ圏。何とも言えない緊張を感じていたのを今でも覚えています。また、緊張感と共に、高揚感も感じていました。それまで約一年と少しの間、必死で身に着けてきたドイツ語力がどこまで通用するだろうかと不安を抱えながらの出国。
　まず、ドイツに到着後すぐに各自割り振られたホストファミリーの元へと移動しました。とても暖かいホストファミリーに迎えられ、すぐに家のルールなどを聞きました。そこでまず、ホストファミリーは英語が話せないことがわかり、私とホストファミリーの間はドイツ語を話すしかありません。自分が使えるドイツ語をフルに活用して生活していました。
　到着した次の日からすぐに語学学校が始まりました。世界各国から来たクラスメイトと共に授業を受けます。授業中は、自分から発言したもの勝ち。誰も、当ててはくれません、指名されることもなく、もしわからないのであれば、自分からわからないと言わなければ次へ次へと進んでいきます。発言してこそ、授業に参加したという実感が湧きます。もちろん、他の学生はものすごく積極的です。会話の練習などのペアワークでは、自分から話してこそ意味があり、自分を表現することで、コミュニケーションを取ることができ、友達の輪も広がっていきます。
　また、たった一か月しかない短い時間を有意義に過ごすために私は目標を立てて過ごしていました。そのうちの一つが毎日ホストファミリーとその日一日あったことを話すということです。帰宅して、すぐに私は今日あったことを話してコミュニケーションを取るようにしていました。些細なことではあるけれど、毎日毎日新しい単語を使ってみたり、文法を生かしてみたり、伝わって会話が弾んだ時の嬉しさは今でも忘れません。

　そして今、私は再びドイツという地で交換留学生として留学生活を送っています。デュッセルドルフにあるHeinrich Heine Universität Düsseldorfで学んでいます。昨年度、フィールドワークで一度訪れていたので、私は今回スムーズに留学生活を始めることができました。この大学には、日本学科があり、日本に興味があり日本語を学ぶドイツ人の学生が多く、他の街より友達ができやすく、またタンデムといったドイツ語と日本語を使って会話する練習をすることができます。
　また、私は留学期間の前後の春休みと夏休みを利用して、FreiburgやMünsterなどの違った都市での留学生活も経験しました。
　実際にドイツにきて思うことは、やはり語学力を伸ばすのには「実践で使う」のが手っ取り早いということです。日常会話の中で実際に使うことで、この場面にはこの動詞、この単語が合うということが学べます。日本の授業では学べない、経験できないことを思う存分経験することが留学の醍醐味。留学では語学はもちろん、ドイツという国の文化を身近に感じることができます。南山でももちろん、文化の授業は履修してきました。学んだことを実際に目で見て経験することができるのも留学の魅力です。


2017年度入学　林ゆりか