教員コラム 総合政策学専攻
研究室でペペロンチーノを食べていた院生の話(総合政策学 澁谷 英樹 准教授)
2022年06月01日
私は2021年から南山大学の准教授と名乗るようになりましたが、2013年から2016年までは総合政策研究科で学ぶ大学院生でした。
神戸出身の私が南山に進学した理由といえば、当時の財政学教授に田平正典先生がおられたからでした。先生は兵庫県立大学から南山大学に移って2年目でした。もっとも、私は県立大でも先生のゼミに所属していましたし、私とは同大学の先輩後輩の関係でもありました。さらに遡ると、私が県立大に進学した理由は、母校(伊川谷北高校)の隣だからでした。ついでに、その高校から見てすぐ北側の谷あいを「澁谷」といいます。どうやら私が南山に進学したことも単なる偶然ではなかったようです。
ところで、南山の院生だった頃の私は、毎日の食事をギリシャ産パスタに依存していました。これは当時の瀬戸キャンパス付近にはセブンイレブンとAコープくらいしか食料品を扱う店が無かったためです。また、私がそもそも経済学を専攻した理由が、私の父がITバブル崩壊やリーマンショックで倒産や失業の憂き目を見たことにありましたから、安い食料品に目がなかったのです。当時の私はパスタ12kgを送料込み2,856円で購入していました。その頃のEU圏では財政危機によるデフレが発生していましたから、ギリシャの輸出品も買い叩かれていたのでしょう。結果的に、私は財政学を専門とする院生らしく、財政危機を食生活に応用していたというわけです。それは良いのですが、私が朝昼晩とパスタを茹で、1リットルボトル入りの業務用ペペロンチーノソースをかけて食べるせいで、この時期の院生研究室は相当にペペロンチーノ臭かったようです。
最近の後輩達はペペロンチーノの香りをばらまくこともなく、仲良く研究に励んでいるようです。もっとも、私がそうであったように、後輩達も様々な動機でそれぞれの専門を研究しているのだろうと思うと、懐かしい気持ちになりますね。
南山大学大学院総合政策研究科時代の学位記