教員コラム 総合政策学専攻
総合政策学専攻 O'CONNELL,Sean 教授
2020年07月01日
Linking the world through intercultural communication
〜真の異文化間コミュニケーションとは〜
私の研究領域は異文化間ビジネスコミュニケーション学(Intercultural Business Communication)です。その分野を背景に、特に日本人と外国人からなる多文化共生職場のコミュニケーションを基本テーマとしています。
日本社会は少子高齢化が進み、着実に人口減少に至っており、労働人口の減少など様々な問題に直面しています。ビジネスにおいても、今後海外進出はもちろんのこと、日本国内においても人材のグローバル化が予想されています。したがって、外資系企業のみならず、日系企業でも外国人と同じ職場で働く機会が増えるに違いありません。その中で、日本人社員にとっては、日本人同士だけでなく、外国人スタッフとの意思疎通が重要となってくると思います。
そこで、言葉と親密な関係を持つ文化背景(価値観、習慣、考え方、ものの見方、行動など)を探りながら、多文化共生職場における組織のポリシー・メーキングを主に検証しています。また、日本人が今後働き得る多文化共生的なビジネス社会において、どのようなポリシー(組織コミュニケーションルールや対策など)が必要になるか、異文化対応力の社員研修はどうであるべきか等をテーマとして研究活動をしています。
真の異文化間コミュニケーションは、他者の特徴を把握し、それに合わせることではありません。自分自身のことをよく知ることによって、どういう風にして譲り合えるかが見えてきます。その譲り合い方について研究を続けながら、学生の異文化対応力(Cultural Intelligence)が高まるように、担当授業を通してノウハウを伝授できるように日々努力しています。