南山法友会 司法試験合格者の声
川村 浩さん (2022年度合格)
2023年04月10日
法学既修者コースに入学した。目標は1回目での合格であったが4回目になった。
既修者ならではの落とし穴があると思う。既修者は得てして知識の習得に励んでしまうが、そこではない。自分より知識の少ない未修者でも受かっていることをよくよく考えることが非常に大事である。細かい知識の「習得」はやめ 基本知識の確認(誰でも知っているような知識)に重点を置くことが必要である。これは、意外に難しかった。知識に偏った勉強をしてきたため、その習慣を打ち破る勇気が必要であった。
当たり前であるが、合格の可能性をあげる勉強をしなければならないと思う。それは「点を稼ぐ」ことである。よく「合格者はこれをやった」というものがあるが(ex演習本で知識の習得、答練をうけた、判例百選を回した...。)それ自体がダメではなく、それを使って何をしたかが重要である。自分の弱点、欠点に対応した対策が重要であり、それは自分で見つけるしかない。因みに、「川村は知識があるのになぜ受からないか」が仲間内で話題になり、「形が出来すぎていて、変えられない」ということだったと合格後に聞かされた。他人からは、不合格の原因はわからないものだ。
合否は、当日いかに問題に向き合い「点を稼ぐ」かにかかっている。「どうやったら点を稼げるか」という視点が大事だと思う(自分は欠けていた)。どんなに知識があっても問題に答えてなかったらゼロ点。細かい知識がなくても解けるようにできている(是非確認するべき)。趣旨・採点実感と優秀答案、中位答案くらいを見比べると「どのくらいの要求があり、どのくらい答えられているかの相場観」が見えてくる。意外に低いことに気付くだろう。
総括
何を聞いているのか(趣旨、採点実感から)、周りはどのくらい書けるのかを気にする。
問題文にある「事実に反応できる」ようにした点が今までと違ったと思う。問題文の事情を活かす(問題の所在の発見、事実認定、特殊事情の考慮)と点は稼げると思う。