南山法友会 司法試験合格者の声
水野 雄貴さん (2020年度合格)
2021年04月13日
私は南山大学法学部を卒業し、南山大学法科大学院標準就業コースに入学しました。キャンパスや教員など慣れ親しんだ環境でじっくり学習を進めることができるメリットがあると思ったからです。
法科大学院で求められる勉強は分量が多く、さらに思考を要求される課題もあり、なかなか大変です。しかし、判例を分析してまとめることや、多くの事例演習をこなすことで法曹実務に必要となる文章を読む力や法的三段論法などを着実に身に着けることができました。
法科大学院生にはキャレルという勉強スペースが与えられている他、充実した図書室、休憩スペースであるラウンジが利用できるなど勉強しやすい環境が整っていると思います。
また、分からないことがあれば先生方の部屋に行き、質問をすることもできましたし、アドバイザー制度として司法試験合格を経験された弁護士の方から司法試験の問題について一緒に考え、指導を受けることもでき、手厚いサポートを受けることができました。さらにエクスターンシップ制度として各法律事務所に派遣されることで実際に弁護士の先生方がどのように依頼を受け、事件を処理していくのかを間近で見ることができ、将来の法曹像をイメージしてモチベーションアップを図ることができました。
以上のような整備された南山大学法科大学院の制度、環境により私は大学院生として成長することができました。しかし、3年で様々な能力が要求される司法試験に合格しようと思うのであれば、効率的でメリハリをつけた学習は必須となります。そのため、早めに司法試験過去問と優秀答案を見てどのようなことが司法試験では要求されているのか学習方針を定め、条文や判例、学説を理解し、ストックしておくことが大切だと思います。例えば知識を定着させるために授業範囲の条文の趣旨、判例の規範を教科書やレジュメ、判例百選からあらかじめワードなどでまとめておき、授業で条文の理解を深め、授業後に修正し、暗記をするなど一度身に着けた知識が抜け落ちないような工夫が必要となると思います。また、司法試験は出題された問題に対して、答案を書いて自分の思考を表現する試験です。そのため、自分の書いた答案を他人に見てもらって他人に自分の考えが伝わるかどうかをチェックしてもらう機会が必要となると思います。答案を読んでもらう機会はアドバイザー制度の他、先生方に自主ゼミに参加してもらって答案を読んでいただいたことがあり、非常に参考になりました。
他には改正民法の条文を読んで理解を深めるという企画をしてくださった先生もいらっしゃり、制度としても先生方個人としても手厚い学習支援を受けることができました。
今後、入学される皆さんはこうした制度や企画を上手く利用して司法試験合格を目指して頑張っていただければと思います。