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麻生ゼミ(ドイツ語圏の文学)

科目名 演習(ドイツ語圏の文学)
担当教員 麻生 陽子
シラバス 演習Ⅰ・Ⅲ
演習Ⅱ・Ⅳ
日時 第1クオーター(4~5月)、第3クオーター(9~11月)

授業概要

このゼミでは、各テーマに応じて近現代のドイツ語圏の文学を一冊取り上げ、それにかんする議論を受講生全員で行います。そのため受講生は事前にかならず共通テクストを読み込んでおく必要があります。ゼミでは、自分の考えをレジュメとして作成し、口頭で発表します。他の受講生の発表にたいしては、質問や意見などコメントを述べます。

これまでのゼミでは、アニメでおなじみの『アルプスの少女ハイジ』の原作ヨハンナ・シュピーリをはじめ、ロマン派のティーク『金髪のエックベルト』やフケー『ウンディーネ』、ドロステ『ユダヤ人のブナの木』などを扱いました。部分的にドイツ語でも読みました。

異なる時代や地域のテクストを読むさいには、できるかぎりそれが成立した当時の社会背景なども把握したうえで読もうとする姿勢も大切です。歴史的、社会的、文化的知識を補うことには難しさを伴いますが、そうした現代の「当たり前」が通用しないことを知ることもまた、異なる時代や地域の文学テクストを読む面白さのひとつであると思います。

受講生の発表では、テーマや関心に応じて自分で作品を選んでもらいます。ホフマン、カフカ、ヘッセ、プロイスラー、ケストナーなどの作品にかんする発表がありました。当時のジェンダー観をはじめ女子教育、階級格差、歴史や宗教、地方と都市生活の違い、交通事情、病や心身の治癒など、多岐にわたるテーマに注目して論じられました。

文学テクストを読むことで、自らが抱える矛盾に向き合い、葛藤することにもなるでしょう。ゼミの経験を通して、正解のない問いにたいして自分なりに追求し、自分なりの答えを自分で見つけ出していく力を養ってもらいたいです。テクストと戯れながら、自分の作品解釈をゼミの受講者と共有することの面白さを体感していきましょう。

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