ドイツ歴史研究
| 科目名 | ドイツ歴史研究 |
|---|---|
| 担当教員 | 齋藤 敬之 |
| シラバス | 2026年度:ドイツ歴史研究 |
| 日時 | 2026年度:第2クォーター(6月~7月)全14回 |
授業概要
ドイツを含めたヨーロッパではおおよそ16世紀から18世紀にかけての「近世」という時代に近現代に直接つながる歴史的展開が見られるという点で、歴史研究の理解は一致しており、この時代に関するさまざまな議論がなされています。この授業では、ドイツの政治や宗教、社会に関わるいくつかのテーマを取り上げ、こうした研究上の議論を紹介します。それによって歴史研究の動向の一端を知るとともに、「近世」という時代の特徴を考えます。
授業の内容
「近世」に当たる時代では、「宗教改革」や「三十年戦争」、「絶対王政」、「主権国家体制」といった世界史の教科書にも取り上げられるテーマも多く、それ以外にも歴史研究で成果や議論が蓄積されてきたテーマもあります。授業担当者の研究テーマもこの時代を専門としていることもあり、自身の研究も紹介しながら、世界史の教科書の記述とは異なる見方やそこには表れない見方を取り上げ、数百年前のドイツやヨーロッパについて新たな見方を知ってもらう機会としています。
この授業は講義科目ではありますが、授業中に史資料や地図の解釈に関する課題に回答してもらったりすることで、歴史研究への関心を高めてもらうようにしています。
学生の感想・コメント
- 高校の世界史の知識がある前提で授業が進み、聞き馴染みのある単語が出てくる中で、点と点が線でつながるような「そういうことだったのか」という体験が多かった。当時の法律の詳しい内容を掘り下げることで、実際の当時の人々の暮らしととそれが描写する社会の状況がどのようなものだったかを考えることは面白く、新しい世界史の授業のように感じた。基本的に講義形式の授業だが、スライドには資料や画像が多く載っているので面白い。また、授業内のチャットでの意見交換を通して得る学びも多く、自分と違う意見がたくさん集まることもあるので面白かった。歴史に関する思考力が鍛えられる授業だったと思う。
- 高校までは主な出来事や歴史の流れとか年号とかを勉強するもので、その当時の時代背景まで深堀したことがなかったから新鮮だったしすごく興味深かった。一つ一つの出来事を歴史の中の一つの事実として覚えるようなイメージだったが、この授業ではどうして?なぜ?起こったの、その結果は?とかを考えることによって流れをすごく意識できたし背景に踏み込んでいく感覚が面白かった。
- 高校の世界史の内容からドイツの歴史にフォーカスして深掘りするのかと思っていたけれど、ドイツの歴史を通して歴史研究について垣間見ることができたと思う。私はドイツ語を専攻していないけれど、実際の古文書の画像にある文字を読んでみようという時間があったり、そのほかにも画像資料が豊富で、口頭での解説やレジュメとともに見るととても理解しやすかった。レジュメやスライドだけではわからないところも、細かくユニークな例を出しながら解説してもらえたので、高校の世界史よりももっと深掘りしたドイツの歴史を知ることができたのではないかと思う。
- 歴史研究という講義名なだけあり、高校の世界史よりもより深く細かく歴史を学べる講義だったと思います。ただ過去の出来事を知るだけでなく、当時の状況や出された条令などに対する研究者の批判的意見なども知ることができ、そこからなぜ批判されているのか興味も湧いたので学びをより深めることができました。
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特に神聖ローマ帝国の歴史のみならず歴史研究としての側面である神聖ローマ帝国の法研究を詳しく学べたのは自分も歴史研究をしたのではないかと思えました。また、特に課題として=≠で自分の歴史観を踏まえてある事象や法律などについて考えるのは歴史研究を体験するのに非常に良いアクティビティだったと思います。また、最初のほうの授業では高校の世界史で習った程度の知識の復習から入り、途中で歴史研究のスタンスに徐々に移っていったので特に難しさを感じることなく受講できました。
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この授業で印象に残ったことは、文献を読んだり見たりするときに、そこから分かることだけではなく、分からないことが何かも抜き出すことが大切ということでした。今までの授業で、特に文献を参照するときなどは、大抵そこから分かるところだけをピックアップしていたため、歴史研究となると、分かるところと分からないところに目を向けるというのは、自分の中では新たに知った観点でした。その他にも、歴史研究では、高校までの暗記科目のような学習ではなく、一つの考え方や、明確な答えがあるわけではなく、一緒に解釈していくような感じで講義が展開されていくことも興味深かったです。
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高校の世界史で学んだドイツの歴史とはまた異なり、より深い内容を歴史研究者からの見解を通して学ぶことができました。また、生徒の考えを共有できる場面では、一つの事象に対して、自分と異なる考えを持つ人の意見を知ることができ、驚きと発見で物事を捉える視野を広げられることができました。また、全体を通して、ドイツの歴史だけでなく歴史を学ぶ意義についても理解することができました。
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過去の出来事を学ぶだけでなく、実際にwebclassのチャットを用いて史料を分析し、他の学生がどのような視点で考察しているのかを知ることができた。自分では気づかなかった視点や解釈に触れることで、史料は一つの見方だけではなく、多角的に考察することが重要であると学んだ。また、歴史研究とは単に事実を暗記することではなく、史料をもとに過去の社会や人々の考えを読み解く学問であることを実感した。
担当教員のコメント
この授業では、高校までの歴史学習を越えて、「歴史を研究する」ことに関する新たな知的刺激を得てもらうことを目指しています。そのために、授業で当時の史料の抜粋なども見せながら史料を読解・解釈したり、研究上重要な概念をめぐる議論を整理したりと、歴史研究を「体験」できるように工夫しています。履修者も積極的に取り組み、よいリアクションを示してくれており、担当者としてうれしく思っています。