教員紹介
吉澤 英樹
研究者詳細 | |
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南山の先生 |
専門分野
20世紀フランス語圏文化・文学研究テーマ
「ヒト」である限りにおいて、わたしたちは同時代のおおよそすべての事柄の当事者であるといえるかもしれません。しかしながら「わたし」の人生の絶対的な当事者は「わたし」以外にはいません。このような両極を見据えながら社会や他者とつながる地点を求めていった20世紀のフランス(語圏)の文学やアートの試みに関心を持っています。担当授業
「フランス語圏研究」「フランス文学史」「フランス文学購読」「フランス文化特殊講義」ほか
ゼミ紹介
わたしのゼミにはこれまでフランスのモダンアートや文学、フランス語圏アフリカやカナダの文化、モダニズムとモードなど、20世紀のフランス語圏の文化に幅広い関心をもつ学生が多く所属してきました。演習はフランス学科に入って各自が抱いた関心を問いに繋げ、他のゼミ生とのディスカッションを通して、アカデミックスキルを磨きながら2年間かけて答えを模索する形で進めていきます。ゼミでの研究が学生生活と社会を結ぶキャリアパスになるような指導をなによりも心がけています。
フランス(語圏)のお勧めの場所
パリをひととおり楽しんだら、お隣りのベルギーにまで足を伸ばしてみませんか。特急列車のタリスに乗ると名古屋から東京へ新幹線で行くくらいの時間で着きます。パリのエッフェル塔は1889年の万国博覧会のモニュメントとして有名ですが、ブリュッセル郊外には1958年の万国博覧会のモニュメントであるアトミウムがあります。この近未来的かつレトロモダンなデザインに50年代のモダンファニチャーの意匠にも通じるような魅力を感じないでしょうか。また万博を機に人々の関心を惹くようになった旧植民地のアート作品が多く展示されているパリのケ・ブランリ美術館に関心を持った人は、ブリュッセル近郊のテルヴューレン王立中央アフリカ博物館もいくと良いでしょう。さらに恐竜好きなあなたはパリ自然史博物館を訪れた後にはベルギー自然科学博物館もぜひ。写真はディメトロドンの骨格標本ですが、ここで見られるイグアノドンの集団骨格化石は圧巻です(こちらは実際に訪れてみてください)。ベルギーとフランスは隣り合わせのフランス語圏の国なのですが、このように似たコンセプトの展示を比べるだけでも、対象に対する視線や歴史への向き合い方の違いなどにふと気付かされることがしばしばあります。まずはそこから世界中に広がるフランス語圏への旅を始めてはいかがでしょうか。