南山大学 外国語学部 スペイン・ラテンアメリカ学科

在学生・卒業生の声 在外公館派遣員

【在外公館派遣員】在ボリビア日本国大使館 伊藤諒大さん

2022.06.16

 

在ボリビア日本国大使館(在外公館派遣員)

私は2019年度の海外フィールドワークAに参加し、在スペイン日本国大使館を訪問した事をきっかけに在外公館派遣員制度を知りました。当初はスペイン語能力が乏しく、成績も良くなかった私でしたが、「大使館で働きたい」、「外交官と仕事したい」、「長期間スペイン語圏に滞在したい」、「超豪邸に住みたい」などと、夢を膨らませながらモチベーション高く勉強を始めました。コツコツと対策を取り、試験にも合格し、結果的に全て叶えることが出来ました。興味ある方は非常に胸躍るような話かと思います。

実際に、在ボリビア日本国大使館における2年間において多くの方々と関わりました。多岐にわたる業務に携わることができ、初体験のことも多く、普段決してできないような経験を沢山させていただきました。派遣時期がコロナ禍でしたが、大使館HPや公式Facebook において、オンラインで日本文化の紹介を行い、在外公館では初となるオンライン日本語講座を実施しました。また、在留邦人退避支援という業務に携わる機会があり、コロナの影響で国際線の運行が停止され、国境封鎖という状況の中、各国大使館と連携してチャーター便を手配して、取り残された観光客や在留邦人が日本へ帰国できるよう支援しました。これは通常の業務以上に、緊急業務でしたので、大変勉強になる良い機会となりました。また、領事局の国際会議を通して、アメリカ大使館とフランス大使館と調整を図り、私が主催して大使館対抗国際サッカー試合も実現できました。他にも、各地出張先で書道や折り紙、日本映画上映などのイベントを開催し、積極的に日本文化を発信することに努め、大変やり甲斐を感じながら過ごすことができた貴重な2年間となりました。

個人的な感想ですが、業務面における経験値とは別に人生経験として大きなメリットを感じました。大使館では、現地職員を含む外国人との関わりだけではなく、外交官や国会議員、他省庁、医師、警察官、民間企業、大学院生といった多様な職種の方々と共にお仕事することができます。派遣される国によっては、外資系企業の方々との関わりもあるので、面白いお話を聞ける機会があるかもしれません。また、派遣員は現地職員の上司という位置付けになるため、現地職員に対する配慮、マネージメント力も身に付くと思います。色々な職種の方々と多く関われる機会は、自分自身の考えや可能性、選択肢を大きく広げることができます。こうした経験が学生の間にできることは非常に大きなプラスであると思います。本制度の合格はハードルが高いように感じられますが、過去問はないものの、試験問題にはパターンがあるため、効果的な対策をしっかりと行うことで、自信が無い方でも合格できる可能性は十分にあると思います。冒頭でも紹介しましたが、私は元々スペイン語が堪能ではなく、長期留学の経験もありませんでしたが、1回目の受検(1次試験合格、2次試験辞退)2回目の受検(1次試験合格、2次試験合格)と3戦3勝という結果でした。派遣員制度に興味ある方、在学中にスペイン語を生かし社会人経験を積みたい方、外交を知りたい方、受験料は無料ですので、是非チャレンジしてみて下さい。在外公館できっと楽しい生活が待っています!

<業務内容>

【官房班】通訳 翻訳 会計業務 館用車管理 便宜供与(空港送迎、宿舎留保、出張者対応) 館員日程管理 館員休暇管理(航空券手配等) 大使館HP、公式Facebookの投稿及び管理 大使会食準備(大統領、外務大臣等) 大使館物品管理

【広報文化班】 教育広報 広報文化事業 日本PR オンライン日本語講座配信 オンライン日本文化紹介 各国大使館文化交流 各地出張

【医務班】(主に通訳) 現地医療情報の更新 医療施設視察

【領事班】 在留邦人退避支援 航空情報更新

日本大使館 (003).jpgフランス大使館 (003).JPG

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