Special Contents アジア学科の授業風景
アジアの文化と社会
科目名 | アジアの文化と社会 |
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担当教員 |
江口伸吾(火曜日:経済・社会発展担当) 稲垣和也(金曜日:言語文化担当) |
授業概要 |
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科目の全体像 | 南山大学シラバスを参照 |
日時 | 第4クォーター(11~1月) |
授業の内容 | 言語文化(金曜日)は、私家版のテキストに沿って内容の理解に努めます。アジアの諸言語の、接触、呼称、類別、音声、英語使用といったトピックを中心に解説します。 |
学生の感想・コメント
言語文化(金曜日)の学生の感想・コメント
授業の進行や内容について
- 市販の教科書を使用するのではなく、先生が作成した教科書を使うことが新鮮だった。> 予習と復習がしやすかった。> パソコンで受ける授業よりも書き込みがしやすかった。
- 言語の説明をするにあたって文字だけでなく実際に音声を流していた。> あまり聞く機会のなかった沖縄語やカンボジア語、ベトナム語などの音声を実際に聞いて、違いや言語の特徴を理解できた。
- 沖縄に様々な言語が存在していることを初めて知ることができた。> チベット語やセデック語など馴染みのない言語に触れることができた。
- アジアのどこかの国に限定するのではなく、比較しながら学ぶのが特徴的だった。> 見たことも聞いたこともない言語をさまざまな面から比較することはとても面白かった。> 漢数字の数え方で(各言語が)似たような発音になるところが少し感動した。> svoでもsovでもない言語があると知って驚きました。
- 中国語普通話の方位詞や第4章の量詞など、今まで勉強してきたものがつながって感動した。> 言語一つ一つに注目して特徴を見るミクロ的な視点を持って考察することもあれば、「異なる言語の文法に類似点があるのはなぜだろう」のように複数の言語を大きな視点で見るマクロ的な考察もあった。
身についたと思う知識や技能について
- 様々な言語の構造の知識を得た。それは外国語学部の学生として学ぶべきことだと思った。> 歴史を知る手がかりになるから少数言語の大切さというものを改めて考えさせられた。
- 文の構成を見るための知識がついたと思う。> ただ単語や発音、ピンインを覚えるのではなく、言語を分析するための知識が身についたと思う。> それぞれの言語で文法構造が異なることなど、言語を話すだけではあまり注意してみない箇所まで注目できた。
- 言語間で比較して、類似点と相違点を自分で考えて見つけることができる技能が身についたと思う。>自分が学んでいる言語や地域、聞いたことのある言語については身近に感じ、ある意味で絶対化してしまうようなところがありましたが、授業を受けて、言語を相対的に見る力がついたと思います。
- タイとベトナムと韓国に行くことがあり、呼びかけたりレストランで料理を注文するときに少し使える内容だなと思った。> 様々な言語について知ろうとするときにどこに注目すればいいかを知ったので、今後新たに言語を習得していく際に参考にしようと思います。
その他の感想
- アジア学科においてつけておきたいなと思っていた知識を身につけることができたのでとても有意義でした。
- 教科書がオリジナルなので「ここでしか受けられない」感がありました。
- アジアの各言語を少しずつ学習したいと思いました。
- 言語の音声や映像をウェブクラスでも見られるようにしていただきたい。
- 紙媒体だとURLが表記されていてもすぐにそのリンクに飛べなくて不便です。
経済・社会発展(火曜日)の学生の感想・コメント
- 一つの面からではなく、社会、文化、政治、歴史など、多方からアジアについて学ぶことができた。
- 国の歴史に着目して現在の情勢を考えることができるようになった。
- 儒教の教えが根本で共通していても、国民性の違いによって経済的発展や政治的支配のプロセスに違いが発生しているという新たな視点を獲得することができた。
担当教員(稲垣)
アジアを幅広く知るための授業です。私の担当はアジアの言語文化でした。
学生のコメントを見ますと、授業で特徴的だったのは、教科書、珍しい言語、実音声、言語の比較等だったことがわかります。
きっかけがなければ一生聞くことのない言語の音声を授業中に聴くし、聞いたことのない言語が取り上げられるので、真新しさを感じられるはずです。まるで海外へ出かけて新しい文化に触れるときの感覚、そういうものを授業内で感じてくれたようです。また、アプローチ方法にも新鮮さを感じてくれたようです。諸言語を比較するという授業は確かに珍しいかもしれませんね。言葉を比較する力がついた、という意見もたくさん見られました。他にも、言語というシステムの見方がわかってきた、言語学習や実践への応用につながるといった意見もあり、前向きに捉えてくれる人が目立ちました。金曜日の講義から、何かしらの「言語センス」を得てくれたんじゃないかな、と感じています。
人間が使う言葉の背後にあるものを想像してみましょう。そこには人間がいて文化があります。この授業で得られた「言語センス」をどんどん応用していってください。