アジア学入門B(インドネシア)
科目名 | アジア学入門B |
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担当教員 | 稲垣和也(インドネシア) |
授業概要 |
この授業は講義形式でおこなわれます。 |
科目の全体像 | 南山大学シラバスを参照 |
日時 | 第4クォーター(11~1月) |
授業の内容 | インドネシアの回(稲垣担当)は、『インドネシアの基礎知識』(めこん、2017年)というテキストを読んで内容の理解に努めます。インドネシアの人口、民族、国語、歴史、経済、政治、国際関係といったトピックを中心に解説します。 |
学生の感想・コメント
授業の進行や内容について
- インドネシアの映像資料を見て、視覚的に理解することができました。> ネット上の公式サイトや、画像などを見せていただき、人物の顔が分かると、ストーリーが頭に入りやすくなりました。
- 基礎的なことから教えてくれたので、理解しやすく、たくさん知識を増やせたと思います。教科書の内容にそっていたので復習しやすかったです。
- テキストの中の重要な語句をあらかじめおさえておくことでより文章を理解することができたと思いました。> 講義資料にキーワードが書いてあって、それを参考に進行するのが特徴的でした。
- インドネシアの政局の移り変わりの話がとても印象に残りました。理由はインドネシアの政治家も日本の政治家と同じような汚職などをしていて、驚いたからです。> 数学の授業みたいな事(=数値の平均等の計算)をしたのが面白かった。
- 授業後のリアクション課題があることによって家で問題を解きながら教科書を読み直すのでしっかり知識をつけることが出来るのが良かったと思います。
身についたと思う知識や技能について
- インドネシアの政治、周辺国との関係、独立への道のりなど様々なことを学ぶことができました。> インドネシアの地域を文化、政治など、さまざまな視点から見ることができた。
- インドネシアの歴史について既に知っている日本や世界の歴史と照らし合わせて知ることができた。> インドネシアが民主化していった歴史的な背景や、インドネシアと周辺諸国との関係に関する知識が身についた。
- インドネシアは色んな民族の人々がインドネシア語を使ってひとつの国として成り立っているということを理解出来ました。> それぞれの島の文化について幅広く学べました。
- 要約をする際に、自分の言葉で文章を理解する力が身についたと思う。> 教科書の内容を自分の言葉で理解する力が身に付きました。> 文章を要約する力がついたと思う。この力は他の要約する宿題にも役立っている。
- どのように検索して情報を得れば良いのかを先生がスクリーンでやって見せてくれるので、インドネシアに限らず自分で勉強するときに検索する力や、情報を集める力が養われたように思います。> 知らないことを知ろうとする力がついたと思う。
担当教員
インドネシア・台湾のことを同時に学べるアジア学科の核となる授業です。海外の情報を探すとき、あなたならどうしますか?この授業を受けた後はきっと「外国語でも情報を収集しよう」と思えるはずです。
学生のコメントを見ますと、授業で特徴的だったのは、画像・映像、教科書、キーワード、内容、クイズ課題の5つだったことがわかります。このうち、教科書とキーワードはアジアを理解していくときの大切な「道具」です。しかし、「キーワード」というのは多くの場合、意味不明な言葉です。教科書はだいじなことを書いているはずなのに、「リンガフランカ」「ナサコム」といった意味不明な言葉を聞いただけで思考停止してしまいそうです。しかし、意味がわかる言葉であればどうでしょう? 言葉の意味がはっきりしてくると、だんだんと内容がつながってきて、教科書に書いてある「だいじなこと」も分かるようになります。単純に言ってしまえば、分かるようになるこの過程をへてインドネシア、アジアを理解していくことに結びつくのです。
さらに、授業を通して身についた事としては、政治、歴史、民族についての知識のみならず、史実などについて自らの言葉で「噛み砕く」力や、情報を収集する力といった意見が目立っていました。いくつかのポイントを押さえた知識がくみあわさって全体像が見えてくる、ということを体感していただけたのではないかと思います。そして、自らの言葉で要約できる、という点はとても重要です。アジア学科の学生は、インドネシア、アジアについての知識をこれから駆使していくわけですが、その第一歩が自らの言葉での要約であり、それ自体でも知識を駆使し始めていると言えます。この授業でつちかった自分の伸ばし方をどんどん応用していってくれることを願います。
『インドネシアの基礎知識』
『インドネシアの事典』