マルタ・アイルランド（2024年度）

　今回の留学は、4年次の四月から休学し、大学を通さず全て自分で手配したものです。ATLAS LANGUAGE SCHOOLはマルタ・アイルランドの2カ国に校舎を持ち、安価で2カ国へ留学できるという点で選びました。今回の留学のきっかけは、３年次に夏期の短期留学制度を利用して行った韓国のヨンセ大学のサマーインターナショナルスクールでした。韓国語はほぼ万全な状態で行ったのですが、そこで出会う人々はみんな英語を使っていて、交流していくうちにもっと英語を学びたいと思い、韓国から帰国してすぐ準備を始めました。渡航前までは、学内の多文化交流ラウンジStellaやワールドプラザ、外国人留学生別科のボランティア活動を通して英語を練習していました。

　マルタでは、学校が借りているフラットでのシェアハウス生活でした。ルームメイトと出かけたり、別のフラットの子を招待して料理を作ってパーティをしたりして楽しみました。マルタはとても小さな、海が綺麗な島国で、週末にはよく友達と海水浴にでかけました。土地柄のためか、マルタではどこでも夏に水着で出歩いている人が多かったです。最初はそれを見ることにも抵抗がありましたが、友達と海水浴を楽しんだあと、とても暑くて近くの町をそのまま水着で散策した時に、文化に馴染むということを学んだ気がしました。周りのことを気にせず、誰も急がない、とてもゆっくりした島です。

　マルタ校は最大150人程度の小さな校舎で、廊下に出ればすべての教室の生徒と顔を合わせることができるようなアットホームな空間でした。授業も堅苦しい空間はなく、分からないことがあればその場で先生に質問し、それに沿って話を広げていくというスタイルでした。生徒が自発的に、それぞれ好きなタイミングで発言していくという雰囲気が日本の学校では見られないもので、とても新鮮であると共に、慣れるまでに時間を要するものでした。

　アイルランド校は、マルタ校よりも大きく、マルタ校の生徒の倍近い400人弱の生徒がいました。アイルランド校は午後のアクティビティが多く、アートの授業やピクニック、映画鑑賞&ディベートなどのクラスがありました。特に、ダブリン市外のブレイに校外学習としてみんなと行ったことが思い出に残っています。アイルランドはマルタよりも都市的で、路面電車や背の高いバスがよく走っていました。毎日のように雨が降りましたが、太陽が出た日には友達と外に出て陽を浴びて楽しみました。パブの文化が根強く、みんなが昼からお酒を飲み、よく賑わっている街です。

　アイルランド校では特に、授業内でのブリティッシュ発音の矯正が多くありました。また、アメリカ英語とイギリス英語では発音だけでなく、単語や表現の違いも多くあるので、今までアメリカ英語を学んできた私は苦戦することも多々ありました。

　交換留学と違い、正直にいうと英語のネイティブと話す機会はあまりありませんでしたが、色んな国から来た人たちから、色んな国のアクセントや英語教育について、またその人たちの母国語について学べたことは、語学留学のいい所だったと思います。

　大学生の間に韓国・マルタ・アイルランドの3カ国に留学して感じたことは、留学は言語の上達だけでなく、知識を広げることや対応力を身につけることへの近道だということです。病気になったり、なにか大きな買い物をしなくてはならなかったりする時、既に現地での経験を積んでいるルームメイトや先生に積極的に英語を用いて尋ね、知見を広げていきました。現地でできた友達とはいまでもSNSを通じて、お互い写真を載せ合うことで、母国での生活を知らせあっています。

　例えばマルタには交通機関はバスしかなかったり、午後に海に行くために水着で登校してくる生徒がいたりしました。アイルランドではワーキングホリデーの生徒が沢山いて、仕事をしている年上の人に沢山出会いました。留学の長所は語学だけでは無く、沢山の事や人との出会いだと思います。

　もちろん留学そのものも楽しかったですが、一番の思い出は、マルタ校からアイルランド校への移動の際に、一週間のバケーションを取りフランス旅行をしたことです。韓国で出会った友人とパリを観光し、南山大学に以前留学していた友人を訪ねるためにレンヌに行きました。南山大学は国際色豊かな学校なので、色んな国の友人を作る機会が沢山あります。留学や、海外経験を考えている人にとってはとても素敵な学校だと思います。