Special Contents 留学体験談

インドネシア(2019年度)

高校生・在学生へ伝えたい体験談

人生を変えた 1 年間

ダルマ・シスワプログラムで学ぶ世界から集まった学生と共に

氏名 日比 智大(2015年度入学)
留学の区分 国費留学
留学先 インドネシア、サナタ・ダルマ大学(2017年9月~2018年8月)

留学前

国費留学を選んだ理由

私はアジア学科のインドネシア人の先生によるインドネシア語の授業や現地新聞やニュース、小学校で使用されている教科書を利用した授業を通して、インドネシアの多様性や歴史に興味を持つようになりました。それから、必死にインドネシア語の勉強をしました。例えば、南山大学のインドネシア人留学生と交流したり、SNSを通してインドネシア人と知り合いになって毎晩のようにインドネシア語で電話をしたりしました。
そして3年次になると、より流暢にインドネシア語を操れるようになりたいと思い、インドネシア政府による国費留学(ダルマ・シスワ)への応募を決意しました。ダルマ・シスワのプログラムの魅力は、インドネシア語の授業の他にも、インドネシアの伝統的なろうけつ染めであるバティックの作成やインドネシアの伝統的な打楽器であるガムランの演奏等の学外体験が豊富なところです。

留学中①

大学での学び

派遣されたジャワ島中部ジョグジャカルタにある私立サナタ・ダルマ大学で、私は言語研究所(Lembaga Bahasa)に所属し、平日午前中90分×2コマのスケジュールで通学していました。インドネシア語に加えて、6つの公式宗教、約300の民族、約500以上の言語を持つといわれるインドネシアの多様性や植民地支配の歴史、いまインドネシアで起きているホットな問題等を、インドネシア人の先生と各国から派遣されてきた学生と共にインドネシア語で学ぶことができました。自分のインドネシア語のレベルに応じたクラスに入ることができるので、授業のスピードが速いとも遅いとも感じることなく、生きたインドネシア語を効率よく身につけることができた、と思います。
また、アメリカやドイツなどの世界各国の学生との「インドネシアではなぜ多様性が保たれているのか」に関するディスカッションは、非常に勉強になりました。というのも、彼らの出身国は実際に多くの移民を受け入れているために、多様性の重要性や多様性を持続する困難さを日本で暮らしてきた私よりもはるかに深く感じたり学んだりしていたからです。そのような中で、異なる思想や言語を持つ人々と共存する事に対する広い視野や柔軟な思考の大切さを学ぶことができました。

毎日のように集まり、共に学習し、食事をした友達

留学中②

学外での学び

人生で初めてのヒッチハイクを経験した夜

前述のとおり、大学での授業は基本的に午前で終了します。私にとって、留学の醍醐味は実は授業後の「学外での学び」にありました。私は留学期間中に、出来る限り新たな挑戦をしたい、インドネシア語を出来る限り多く利用したい、という思いから「如何なる友達からの誘いも絶対に断らない」という挑戦をしました。その結果、夜遅くに山奥の観光地にタクシーで出かけていったものの、帰りにタクシーが捕まらなかったので、人生初めてのヒッチハイクをして朝方にようやく帰宅するという大変な経験もしました。しかしながら、この挑戦のおかげで日本とは全く異なるインドネシアの結婚式へ出席したり、インドネシアの大学で日本語を教えたりする等の貴重な体験とたくさんの大切な友達を得ることができました。

留学後

これからを考える

この国費留学を通して、私のインドネシア語の能力は飛躍的に向上し、インドネシアの多様性や歴史についての知識が深まった、と実感しています。しかし、何よりも、「とりあえず、やってみる」癖を身につけることが出来た、と思います。留学前は「何のメリットがあるのか」と先に考えて、「失敗するのではないのか」と不安に駆られ、新たなことに挑戦することに億劫でした。しかし今では、新たな挑戦に悩む時間がいかに無駄であるかとさえ考えるようになっています。例えばインドネシア語スピーチコンテストは、留学前の1・2年次には自分のインドネシア語の能力に自信を持てず、失敗を恐れて参加することに尻込みしたのですが、国費留学から戻ってきた2019年秋には参加して、優勝することが出来ました。

高校生・在学生へのメッセージ

「面白そう」と思った時がタイミングです。興味を持ったら、恐れず、まずは何か動いてみてください。アジア学科にはその環境が整っています。

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