授業風景
【1年生向け】アジア学入門B(台湾)
2023年03月03日
科目名 | アジア学入門B |
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担当教員 | 宮原佳昭(台湾部分担当) |
授業概要 | この授業は講義形式でおこなわれます。 アジアを学ぶ上で必要不可欠な各種の基礎知識を身につけることが、本講義の目的です。講義内容は、インドネシアの多様性と社会、ならびに台湾の歴史と文化、中台関係を中心に構成されます。 |
科目の全体像 | 南山大学シラバスを参照 |
日時 | 第4クォーター(11~1月); 全7回(台湾) |
授業の内容 | 台湾(宮原担当部分)については、赤松美和子・若松大祐(編著)『台湾を知るための60章』(明石書店、2016年)をテキストとして用い、台湾の歴史、民族集団とそれぞれの文化、国際関係などに関する章を読み解きました。 また、テキストで触れられている映画(「悲情城市」「セデック・バレ」「KANO」「湾生回家」)も授業中に紹介し、視聴するようおすすめしました。 |
学生の感想・コメント | ●授業内で映画を見るのが台湾と日本の複雑な関係性を理解するのに役立った。先生がレジュメやテキストを使って、分かりやすく教えてくださったので、今まで台湾の知識はゼロだったが、少しわかることが増えて嬉しかった。これからはもっと日本と台湾、中国、アメリカの関係性に着いて関心を持ち、ニュースや新聞を注意深く見てみようと思います。 ●授業前半に説明してから後半には映画を見たり新聞を読んだりして内容の理解が深まる授業構成でした。中国について学ぶ機会は今までいくつかありましたが、台湾の独立や政治について詳しく学べる機会はなかったので知識が増えました。アジア学を通して中国の歴史と照らし合わせながら台湾の歴史を楽しく学べました。 ●台湾について知らないことが多かったので今回の授業を受けて台湾について知ることが出来て良かった。特に台湾の原住民や大陸から渡ってきた人々、そして日本との関わりということを学んだことでより台湾がどういったところなのかということを深く理解することができた。今後、台湾を含む東アジアやアジアなどを勉強していく上で重要な知識を得ることが出来てよかった。 ●私はこの授業を受けて、異文化理解とは何か、本当の意味で理解できたように思います。おそらく私が今まで考えていた異文化理解とは、ただ異文化を学び知ることだったと思います。しかし、本当の異文化理解とは異文化を学んで知り、その文化に対して自分の意見を持つことではなく、ただ受け入れることだと感じました。また、日本人として台湾について知らなければならないことをたくさん知れたと思います。 ●私は台湾に関する知識が全くありませんでした。しかし、この授業は座学だけでなく先生がそれに関する映画を紹介してくださったので、より内容に対する理解と興味が湧きました。授業を通して、過去の歴史は現在とつながっており、人々の内には様々な思いがあると気づきました。それを理解するには、相手の言語や文化を主体的に学び、客観的に日本を視る目が大切だと改めて感じました。 |
担当教員のコメント | 日本の学生は大学入学までに台湾のことを学ぶ機会がほとんどないため、台湾に関する知識が極めて少ないというのが実情です。そこで私は、「テレビや新聞に出てくる台湾ニュースの内容を理解できるようになるために必要な基礎知識を身につける」ことを授業の目標としました。 授業の具体的な進め方は、次のとおりです。 ●初回の授業で、テキストに出てくる重要用語の一覧を配布した。 ●毎回の授業前の予習として、テキストの各章に出てくる重要用語に印をつけ、事前に読んでから授業に参加するよう指導した。 ●毎回の授業中は、テキストの各章のなかで重要な部分を選び、資料を作成・配布して詳しく解説するとともに、テキスト本文にマーカーで線を引くよう指導した。 ●毎回の授業後の復習として、マーカーで線を引いた部分を中心にテキストを読み直すよう指導した。 重要用語はテキストに何度も出てくるので、授業の回数を重ねることによって、以前に出てきた内容を復習でき、理解がより深まるという仕組みです。また、2022年度はこれまでの映画に加え、国民党統治時代に関する動画として「返校」(映画版、2019年公開)を新たに紹介できた上に、「セデック・バレ」や「返校」(ドラマ版、2020年作成)が動画配信サービスで視聴できるようになっていたため、学生が授業時間外に映像で理解を深めることができました。 アジア学科東アジア専攻の学生は、2年次に台湾へ3週間のフィールドワークに行きます。この授業で身につけた知識を基礎にして、現地でより多くのことを学んで欲しいと願っています。 |
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- 受講生におすすめした台湾映画
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- 2022年度に新たに紹介した台湾映画