短期大学部紹介 星の王子さま
No.27 別れ-「ふるさと」を目指して
2014年06月10日
飛行機の修理が首尾よく完了し、それを知らせに王子のところへ戻ってきたパイロットは、王子とヘビが話している場面に出くわします。どうやらヘビに毒をもらって自分の星へ戻るつもりのようです。このヘビは王子との初対面の時に「船では運ぶことのできないほど遠くへ君を運んでいくことができる」と言っていましたね(17章)。驚いているパイロットに「おじさんの機械に欠けていたものが見つかってよかったね」と王子は言います。修理できたではなく、「失っていたものが見つかった」と。
「ぼくも、今日、自分のところに帰るんだ・・でも、おじさんのところより、もっと遠いんだよ・・もっとむずかしんだよ」。
王子は、自分の星を飛び出してたどった旅の中でいろいろなことを学びました。「愛するとは、行動的に責任をもつこと、誠実であること」。「想像力の大切さ」「大切なことは目には見えないこと」など。パイロットも王子と関わる中で「自分を取り戻して」帰国します。別れの前に、王子は「贈りもの」をあげよう、と言います。どんな贈りものでしょうか。
市瀬英昭